水戸光圀公が晩年を過ごした常陸大田市の西山の麓(ふもと)は、四季折々の自然が楽しめる里山の景勝地。
この地で店を開く「越路」は、創業60年を誇るそば店の老舗だ。
3代目となる現在の店主・涌井文志朗さんが「おいしいそばと、ほっとする景色で、心も体も癒して欲しい」という理由から2004年、常陸太田市の市街地から現在の場所に店を移した。
勝ち組の一品は、地元が誇るそばのブランド品種「常陸秋そば」を使ったシンプルなせいろ。
手刈り、天日干しによるこだわりの常陸秋そばを石臼で挽き、アルカリ水を使って打った自慢の手打ちそばだ。
これを注文した時はまず、手前に添えられたお猪口の水で「水そば」をお試しあれ。
細切りのそばをゆっくりと口にふくめば、香り高く甘みのある常陸秋そばの味わいを、存分に楽しめるはずだ。
裏の畑で採れた野菜や、地元産の白舞茸、ゆばを使った各種天ぷらもおすすめ。
お手頃なセットメニューやそば会席も用意されている。
日本茶や甘味もあるので、喫茶として利用しても良いだろう。
こだわりの店ながら、来る人の好みで楽しめるところが素晴らしい。
レジ付近に置かれた、手作りのそば味噌や梅干しは、お土産に喜ばれそうだ。